2015年10月31日土曜日

矢筈

小積開拓に付き合ったご褒美、と池田さんと2人84師匠に案内してもらう。

ご褒美も何も小積に連れて行ってもらうの自体嬉しいんですが☺︎

矢筈。比叡山でウロウロするのが精一杯なヘタレクライマーとしては対岸に見える矢筈、
2007年のrock&snow に掲載されていた「マスターズルーフ」の迫力に圧倒された記憶がある。
憧れていた、というのも憚られるエリア。

綱の瀬川(今まで網の瀬川かと思ってた)を渡渉、ボルダ岩から山際へ上がる。
今回ピンクテープを数か所につけておいた。

川の右岸を走る旧道を下る。雰囲気が良い。これは遊びで歩いてみたい。トンネルを二つくぐったら山へ入る。

取り付き寸前に84師匠が見つけた絶景ポイント。矢筈のルートが見渡せ比叡、綱の瀬川を一望できる。高度感が素晴らしい。これはイイ。

矢筈初の本日、「もぐらたたき(1P5.10b 2P5.9)」。
いそいそと準備していると、リード行きなさいと84師匠。ゲ。心の準備ゼロですが。
と思いつつ確かにご褒美で来てるからなと断るほどアタマ良くないのでカムを担ぐ。




身体が入るチムニーが狭くなり半身の一部となる。
おっかなくはあるが先日の小積み開拓に比べれば泥や草木が詰まってないので綺麗に見える。
ジャムが決まる。

しかし疲れて体幹の力を抜いた途端に体が“ズ”と落ちる。
これは気が抜けない。身体が悲鳴を上げる。

そうこうしてるとカムが減ってくる。初見なので残りいくついるのかが分からない、極力温存するが
足下3mほどの、自分がセットしたようなカムで落ちる気にはなれない。
二度身体がずり落ちるが必死に止め体をねじ上げる。

なんとか一撃。


ビレイポイント、素晴らしい絶景。

写真中央のクラックから出てきた84師匠。その下で順番をうかがう池田さん。
「もぐらたたき」部分は足元が何もなくなり相当にビビった。

まともなクラックをリードするのはほとんど初めてだったがまたイロイロと学ばせてもらった。まぁしかし奥が深いなクライミング。

降りてみるとTシャツは破れハーネスにつけていたナイフが無くなっていた。。。




2015年10月12日月曜日

TAカンテ再訪


前回のクライミング、登れたらシューズ買ってあげる、との約束でシューズ購入。
キッズ用を、と考えていたが大人用の一番小さいやつがピタリ。大きくなったな。

9/21 TAカンテ再び。

前回は1ピッチ目、背中を支え、お尻を押し上げ、手を置いて足場を作ってやった。

今回は全くノータッチ。助けない。
真新しいクライミングシューズを履きイケイケだった気持ちが凹んでくる。それでも助けない。
元来久しぶりの登り始めは誰でも緊張する。それも含めてTAカンテは1ピッチ目が核心じゃなかろうか、それでも助けない。

泣き始める。助言はするが助けない。
取り付きから数メートル登ったところで30分以上動けないまま、頑張る。

やがてあくまで手を貸さない父にキレて、涙流しながら登っていく。

1ピッチ登りきる。おめでとう、目一杯褒めてやる。
2ピッチ以降調子を取り戻し、ひとりごと言いながらグイグイ登って行く。




涙の跡に埃がつきどろどろの顔でTAカンテフリー完登。

おめでとう。逞しくなったな。


「加納のおじさん」には父以上に全幅の信頼を置いているよう、こういう人が多いと子供にいいらしいね。尊敬の対象がド変人なのが気になるが。